第3回「青年平和大使協力隊 in ネパール」の報告

概要

マチャプチャレの前で YFWP-Japan(世界平和青年連合)では去る2014年3月に青年平和大使協力隊 in ネパールを開催しました。ネパールの教育環境の改善を目指し、参加者にも学びの場を提供することを目的として始まったこのプロジェクトも今回が3回目となりました。

 スタッフ2名を含む14名が参加し、主に3校の学校訪問と医療奉仕プロジェクトのボランティアを行いました。ネパールの公立学校はとても貧しく、十分な施設が整っていないところが多く、支援を必要としています。今回はカトマンズ郊外とゴルカ郊外にある山あいの公立学校2校と孤児を受け入れている私立の学校1校を訪ねました。

行程

2014年3月1日(土)~3月10日(月)

主な活動 滞在都市
3月 1日 飛行機での移動、深夜到着 カトマンズ
3月 2日 車での国内移動(ポカラへ) ポカラ
3月 3日 ポカラ観光、ゴルカへ移動 ポカラ、ゴルカ
3月 4日 Shahid Smirity Higher Secondary School訪問 ゴルカ
3月 5日 Sundarijal Elementary School訪問 カトマンズ
3月 6日 Creative Learners Academy訪問 バクタプル
3月 7日 医療奉仕活動参加 カブレ村
3月 8日 医療奉仕活動参加 カブレ村
3月 9日 カトマンズ観光、出国 カトマンズ
3月10日 飛行機での移動

プロジェクトの目的

 1.ネパールの教育支援
 2.ネパールの文化を学び、国際人としての自覚を深める
 3.ネパールと日本を結ぶ架け橋となる

 

活動報告

ポカラでの観光
ブルジュン村
▲ブルジュン村

 ネパール到着後、最初にポカラを訪れました。ここはヒマラヤの8000メートル級の山々がすぐそこに迫った、山麓の美しい街です。私たちはネパールの温泉で足湯をすべくブルジュン村を目指しました。

 道は悪路で車は揺れますが、手を振ると返してくれる地元の子供たちや、みるみる大きく近づいてくる美しい山の景色が私たちのテンションを高めてくれます。道が舗装されておらず、それほど広くはない道をゆっくりと進み、温泉に到着しました。着替えるところなどもちろんない、石に囲まれた簡単な温泉ですが、温度はちょうどよい感じです。足だけでも温泉に浸かっているとやはり気持ちいいものです。

 顔を合わせてからまだ2日しか経っていない仲間たちと少しずつ会話が生まれてきます。この日は素晴らしい快晴で、真っ青な空に真っ白なヒマラヤの山をひときわ美しく見ることができました。翌日から始まる大忙しのスケジュールをよそに、この日は皆で癒しを満喫することができました。午後3時からはゴルカに向かって移動を開始しました。

Shahid Smirity Higher Secondary School 訪問
本のプレゼント
▲本のプレゼント

 ポカラの翌日は最初の学校訪問となるシャヒッド・スミリティ学校に訪問しました。ここは地方の中心都市ゴルカから車で30分離れた郊外にある田舎の学校です。全校生徒は800人ほどいて、幼稚園から高校生まですべてが一つにまとまっています。教室は狭く、山間にあるため校庭も日本の小学校の半分くらいしかありません。ここへ向かう道路は整備されていないため雨季になると道は沼地のようになり、車が入っていくこともできません。前回の夏に訪問した時は雨季だったため皆で2時間以上かけて歩いて訪れました。この学校では実際に毎日2時間かけて歩いて通っている生徒もいます。

 到着するとすぐに歓迎のセレモニーです。私たちの出し物としてヨサコイソーラン節を披露するとともに、子供たちへのプレゼントとしてアンデルセン童話の英語本を贈呈しました。

完成作品と
▲絵を描いた作品とともに

 セレモニーのあとは数人ずつ組んだメンバーと共に日本文化のクラスの時間を持ちました。参加者が事前に準備をしたクラスは日本語の平仮名を教えて、カルタ遊びをするものや、箸の持ち方を教えるもの、クレヨンで色を塗り、絵を描くクラスなど様々でした。生徒たちはとても喜んでくれました。

 クラスが終わるとバレーボールで親善交流です。日本人とネパール人の混合チームを作り、組み合わせを変えながら交流の時間を楽しみました。一緒にスポーツをするとお互いの距離が近くなれることをあらためて実感しました。

Sundarijal Elementary School 訪問
スンダリジャル交流
▲スンダリジャル小学校にて

 カトマンズに戻ってくると翌日はスンダリジャル小学校へ行きました。ここの学校では昨年、二階に手すりを取りつける修築工事をしました。工事を行う以前は二階から落ちてしまう人もいました。ここでも本をプレゼントし、教室に日本とネパールの友好の絵を描き、そして音響設備をプレゼントしました。また日本文化のクラスも行いました。子供たちは夢中でクラスの工作や学習にとり組んでいました。

姉妹結縁式
▲兄弟姉妹結縁式にて

 その後は兄弟姉妹結縁式です。参加者とネパール人が兄弟、または姉妹になるセレモニーで、結ばれたそれぞれの兄弟姉妹の家でこの日はホームステイです。それぞれの家庭で語り合い、ゲームをしたり、歌を歌うなどして夜遅くまで時間を過ごしました。翌日は本当に離れがたい雰囲気になりました。日本人もネパール人も目に涙を浮かべながら別れを惜しみ、お互いの連絡先を交換しながら再会を誓い出発しました。

Creative Learners Academy 訪問
バクタプルクラス5
▲CLAの明るい子供たち

 スンダリジャル小学校を訪ね、ホームステイをしてきた翌日はバクタプルにある私立の学校、クリエイティブ・ラーナーズ・アカデミー(CLA)を訪ねました。ここの学校では孤児たちの寮を準備して受け入れています。もちろん孤児たちは学校が養っています。ここの学校は貧しい地域にありますが、経費を削りながら安い授業料で多くの子供たちに教育の機会を提供することを目指しています。実際に子供たちはよく勉強していて、低学年の子でも英語がよく話せます。一人一人の持つ創造性を発揮できるようにと、才能を伸ばす教育をしていることもここの学校の大きな特徴の一つです。歓迎式典では生徒たちの代表が描いた絵を一枚ずつ私たちにプレゼントしてくれました。

バクタプル寄贈品
▲パソコンを寄贈

 他の学校もそうですが、ここの学校も十分な資金がないため、パソコンがほとんどありませんでした。前回、私たちのプロジェクトに参加したメンバーの一人がこの学校を訪れた時に、孤児を受け入れているこの学校の先生の姿にとても感動しました。そして日本に帰ってから数人で寄付金を集める活動を始めました。その寄付金をもとにして今回はこの学校へパソコンを2台寄付してきました。

 ここの学校でも日本文化の教室を持ちました。CLAの生徒はとても理解が早く、私たちの片言の英語でもきちんと認識してくれます。社会の時間にヒロシマの原爆について学んでいるようで、そのことを質問してくる生徒もいました。勉強熱心な子も多く、私たちは教育の可能性について実感しました。

医療奉仕プロジェクト
医療奉仕1▲医療奉仕活動

 3校の学校を訪問した後は2日間、カトマンズ郊外のカブレ村で医療奉仕活動のお手伝いをしてきました。ここネパールのカブレ村はカトマンズから2時間離れていて、近くには病院がないため、当日は多くのお年寄りの方々が集まりました。今回の診察は眼科と内科と歯科です。

 私たちは誘導係や、器具洗い係、受付での血圧測定の補佐などいくつかに分かれて活動してきました。初日の午後だけは人が一旦帰ってしまい、少し時間ができたので会場となった学校の子供たちとダンスをしたり、清掃活動をしました。この医療奉仕活動は地元の新聞にも取り上げられました。

 

参加者の感想(抜粋)

※以下の写真は感想文と一致したものではありません
スンダリジャルクラス2・ネパール人の、のびのびと生活している姿を通してお互いが助け合っていたり、皆さん心優しい一面に触れて日本人が忘れてしまっているものを思い出させてくれているような気がしました。物やお金がなくてもヒマラヤ山脈の麓でとても綺麗な自然の中で生きることができて羨ましいなと思いました。(M.K)

・子どもたちに喜んで貰いたいという思いで日本でも準備をしていたから、現地での子どもたちの笑顔を見た時の喜びは尚更大きかった。(Y.T)

スンダリジャルホームステイ・ホームステイは初対面の方の家に行く事になったのですが、驚きと感動の連続でした。一時間の山道ずっと手をつないで歩き、一緒にご飯の準備をし、お父さん・お母さんからネパール語のレクチャーを受け、その女の子と寝床を共にする。こういうことが出会って数時間内のうちに繰り広げられるのです。日本人の性なのかもしれませんが、どうしても恥ずかしかったり遠慮したりしてしまいます。しかし、家族なのに何を遠慮しているんだと言うかのように、彼らは深い愛情を注いでくれました。ネパール人は情に篤く、暖かく、そして家庭という単位をとても重んじる人種であると気づきました。(S.H)

・このツアーを通して今まで私が日本にしか視野を置いてなかったことに恥ずかしさを感じました。世界にはさまざまな人がいて色んな考えがある。その一端を今回は知ることができて本当に良かったです。日本に帰ってきた今、世界に貢献するためにはどうすればよいのか、それをもう一度考えてこのネパールでの経験を糧に今後も歩んでいきたいと思います。(T.K)

医療奉仕3・海外に行くと自分の中の価値観が変わるということをよく聞くし、高校時代の担任からも、耳にタコができるくらい聞きました。実際に行ってみると本当にその通りで、ネパールに行ったことで、自分の中のものさしが変わったし、将来、絶対に世界で仕事をするという決意をしました。(Y.I)

・今回のツアーの中で一番感じたことは「奉仕活動は一方通行ではない」ということです。今までは「奉仕活動」は与えるものだと思っていました。しかし実際行ってみて違うことに気がつきました。奉仕をして相手に与えるだけでなく、受けた相手の喜ぶ姿や笑顔を見て与えた側も喜びを感じる、このように「与えて受ける」という関係で奉仕活動は成り立っているのだと強く思いました。(M.H)
 

次回の開催予定

第4回「青年平和大使協力隊 in ネパール」は2014年8月下旬に10日間行う予定です。
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